2025年7月・8月・9月に読んだ本のまとめ
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読んでいる本と読み終わった本の両方をまとめていきます!小説などはネタバレを含まないように感想書きます。『十戒』についての感想でネタバレに近いものを含みます。
読んでいる本
秋葉・岩田・北川、『プログラミングコンテストチャレンジブック 第2版 問題解決のアルゴリズム活用力とコーディングテクニックを鍛える』、マイナビ
2024/11/15読み始め。
竹内、『新装改訂版 現代数理統計学』、学術図書出版社
2024/12/6読み始め。
Sara、『いきなりプログラミング Androidアプリ開発』、翔泳社
5/24読み始め。
豊沢、『タイトル』、技術評論社
7/29読み始め。
ザッカーマン、『最も賢い億万長者 上 数学者シモンズはいかにしてマーケットを解読したか』、ダイヤモンド社
8/17読み始め。
読んだ本
夕木、『十戒』、講談社
6/28読み始め、7/1読了。方舟の最後のシーンを知っていて、最後の最後で何かあるだろうって思って読んでたので、方舟ほどの意外さはなかった。たぶん方舟と十戒で同じ登場人物出てるよね。
ぴよぴーよ速報、『小学生でもわかる世界史』、朝日新聞出版
7/1読み始め、7/7読了。小学生ではなく中学生でもわかるってのがちょうどいいと感じた。ノリとしては小学生なんだけど、漢字にルビが振られてないため小校生高学年でも読めない字が多いと思った。専門用語が出てきたときに脚注として下に詳細が書かれているんだけど、レイアウトが固定されていて、脚注に割ける分量が決まっているため、脚注が数ページ離れていることもあり、読みにくいと感じることがあった。
侵攻や戦争の理由が「ボコす」や「戦争してぇ」くらいしか書いてないので、高校の教科書読む前に世界史の概要掴むのにいい本だと思った。
侵攻や戦争の理由が「ボコす」や「戦争してぇ」くらいしか書いてないので、高校の教科書読む前に世界史の概要掴むのにいい本だと思った。
髙橋・篠田、『目指せメダリスト! Kaggle実験管理術 着実にコンペで成果を出すためのノウハウ』、翔泳社
7/8読み始め、7/10読了。はしがきに、初学者から中級者に進む際に遭遇しそうな課題として
少し厚めの本だけど必要な箇所はそんなに多くないので、人によって評価が分かれる本だと感じた。
- 自己ベストの精度となったモデルの環境や設定・パラメータがわからなくなった。
- 以前まで正常に動作していたプログラムが動作しなくなり、また正常な状態に戻すこともできなくなった。
- 様々な実験を繰り返しているうちに何が効果的かがわからなくなった。
- 1章:コードやハイパーパラメータの管理方法について。Gitより楽なので、ディレクトリを使ってコードを管理。ハイパーパラメータはクラスでコードの一番上に書く、yamlファイルで書いて読み込むなどする。
- 2章:外部ツールを利用法について。WandBやNotionで実験結果の管理。
- 3章:ChatGPTなどの生成AIの活用。コードを書くだけでなく、英語の翻訳、ドメイン知識、Discussionの内容や共有コードの理解などのために。
- 4章:過去コンペを使ったハンズオン。テーブルデータと画像データそれぞれのコンペに対して、1章から3章までで説明したことを実践。
- 5章:チームでの実験管理について。
- 6章:インタビュー。Kaggleの上位者に経歴やどのような管理法を使っているかを含めたインタビュー。
少し厚めの本だけど必要な箇所はそんなに多くないので、人によって評価が分かれる本だと感じた。
奥田、『仕組みからわかる大規模言語モデル 生成AI時代のソフトウェア開発入門』、翔泳社
7/9読み始め、7/11読了。コードの実行はせずに流し読みした。最初の2章はLLMに使われている技術の話。数式は出てくるけど、言葉で説明しようとしているので、そんなに難しくはない。しかし、言葉で説明しようとしているので、数式が分かる人にとっては逆に分かりにくくなっていると感じた。3章はプロンプトエンジニアリングの話で、ChatGPTなどを利用するときに、どういう文を書くといい回答が得られるかのノウハウなどが書かれていた。RAGなどの説明も簡単に書かれてた。
4章がOpenAI APIなどのAPIの使い方の説明、5章はLangChain、6章はLangGraph、7章はこれまで紹介した技術でアプリを作るという内容だった。この本の目的としては、4章と5章のLangChainとLangGraphの説明だと思うんだけど、タイトルから想像する内容と少しずれていると思った。
類書を読んだことがないので、この本がいいのかどうかは分からない。
4章がOpenAI APIなどのAPIの使い方の説明、5章はLangChain、6章はLangGraph、7章はこれまで紹介した技術でアプリを作るという内容だった。この本の目的としては、4章と5章のLangChainとLangGraphの説明だと思うんだけど、タイトルから想像する内容と少しずれていると思った。
類書を読んだことがないので、この本がいいのかどうかは分からない。
平澤、『オブジェクト指向でなぜつくるのか 第3版 知っておきたいOOP、設計、アジャイル開発の基礎知識』、日経BP
7/2読み始め、7/16読了。Pythonを使ってプログラミングしてるけど、自分では全然クラスなどを使ってオブジェクト指向的なことをしないので、オブジェクト指向について詳しくなりたくて読み始めた本。タイトルの「オブジェクト指向でなぜつくるのか」という疑問に対する答えは本の前半で解説されているので、タイトルが気になって読み始めた人はそれだけで十分だと思った。後半部分は副題にもある「設計、アジャイル開発の基礎知識」についての説明で、オブジェクト指向について知りたかった自分にとってはあまり読む必要を感じなかった。
Amazonのレビューを見るとかなり高評価(低評価レビューの内容を見ると、読まずに評価してそうだった)なんだけど、自分としては微妙だった。
Amazonのレビューを見るとかなり高評価(低評価レビューの内容を見ると、読まずに評価してそうだった)なんだけど、自分としては微妙だった。
森、『冷たい密室と博士たち Doctors in Isolated Room』、講談社
7/15読み始め、7/22読了。『すべてがFになる』が面白かったので、その続編ということで期待して読んだんだけど、なんか普通で期待外れだった。
木村、『国立大学教授のお仕事 とある部局長のホンネ』、筑摩書房
7/22読み始め、7/25読了。表紙に
この著者自身は、公募に出すことなく大学院在学中に愛媛大の助手に採用され、そのまま講師に昇格し、その後神戸大に異動し教授まで昇格しているので、今の若手と比較するとかなり恵まれている。神戸大への異動のときも公募に出していないそうなので、昔は時代が違ったんだなと感じる経歴だった。ただ、本に自虐ネタとしてあるように、公募の最終候補に残ったあとに不採択になった経験も何度かあるらしく、公募の苦労を全く知らない人というわけではないみたい。(普通、最終候補になった場合、よほどのことがない限り不採用にならない。)
基本的に著者の経験に基づいているので、「著者の専門分野では」という前置きがあるものの、多くの分野や大学における普遍的な記述になっているように心がけており、同じ専門の人しか納得できない記述にはなっていなかった。
アカデミアに興味ある人なら楽しく読めると思うので、おすすめできる本だった。
とあるように、読者としてはアカデミアに無縁な社会人を想定している。それに加えて、大学教員を目指している大学生や大学院生、ポスドク、若手教員もこの本を読むと、一例ではあるものの、教授の忙しさを知ることができるので、面白く読めると思う。ただ、一番楽しめるのは、内情を熟知してるテニュアの教員だと思った。「大学教授って、時間がたくさんあっていいですね」。またあるときは、こうやって怒られる。「これだから大学教授はわかってない」。そんなときに、ふと思う。どうして、この人たちは、大学教授の世界や仕事の内容を自分たちがわかっていると、思っているのだろうか。
この著者自身は、公募に出すことなく大学院在学中に愛媛大の助手に採用され、そのまま講師に昇格し、その後神戸大に異動し教授まで昇格しているので、今の若手と比較するとかなり恵まれている。神戸大への異動のときも公募に出していないそうなので、昔は時代が違ったんだなと感じる経歴だった。ただ、本に自虐ネタとしてあるように、公募の最終候補に残ったあとに不採択になった経験も何度かあるらしく、公募の苦労を全く知らない人というわけではないみたい。(普通、最終候補になった場合、よほどのことがない限り不採用にならない。)
基本的に著者の経験に基づいているので、「著者の専門分野では」という前置きがあるものの、多くの分野や大学における普遍的な記述になっているように心がけており、同じ専門の人しか納得できない記述にはなっていなかった。
アカデミアに興味ある人なら楽しく読めると思うので、おすすめできる本だった。
チョウドゥリー、『謎解きはビリヤニとともに』、早川書房
7/26読み始め、8/2読了。原著はThe Waiterというタイトルで、Amazon評価は4.1と高め。評価数少ないものの日本語訳もAmazon評価4.2で高め。けど、久々に駄作を読んだ気持ちになった。
著者はイギリス在住のインド人かインド系イギリス人。あらすじは、インドの警察官だった主人公が殺人事件の捜査で犯人が大物であったために、事件がもみ消されて、意気消沈してイギリスに滞在した話。そこで、殺人事件が起きたために誰が犯人なのか?っていうミステリー作品。なんだけど、まず、タイトルが全然内容に関係ない。ビリヤニが事件に関係すると思いきや、2回単語が登場するだけ。作品紹介に謎解きミステリーってなってるけど、ミステリーというよりサスペンスだった。
著者はイギリス在住のインド人かインド系イギリス人。あらすじは、インドの警察官だった主人公が殺人事件の捜査で犯人が大物であったために、事件がもみ消されて、意気消沈してイギリスに滞在した話。そこで、殺人事件が起きたために誰が犯人なのか?っていうミステリー作品。なんだけど、まず、タイトルが全然内容に関係ない。ビリヤニが事件に関係すると思いきや、2回単語が登場するだけ。作品紹介に謎解きミステリーってなってるけど、ミステリーというよりサスペンスだった。
レジー、『東大生はなぜコンサルを目指すのか』、集英社
8/8読み始め、8/10読了。「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」ほどではないけど、ちょっとタイトル詐欺を感じた。集英社新書って売れるために、キャッチーなタイトルを付けるようにしてるんだろうか?
タイトルへの答えとしては、東大生は安定志向なので、今の時代に一番安定しているコンサルを目指すから。なぜコンサルが一番安定していると言えるかというと、終身雇用の前提が崩れた今、転職市場で評価されるスキルが若手のうちから身に付き、また都内で十分に生活できる年収1千万に若手のうちに達するから。さらに、コンサルの採用面接では会社でやりたいことを過度に聞かず、地頭のよさで評価するなど、他業種での採用面接と違い、変な採用面接になりにくいという一助になっているらしい。
しかし、この本で言いたいことは、「成長」に囚われずに自分が納得する働き方をするにはどうすればいいかだった。それを説明するために、
今社会で求められている(?)「成長」や転職市場、コンサルについて興味がある人なら面白く読めるはず。けど、タイトルへの答えを知りたいだけだと、ダラダラと関係ないことが多く書かれているので、つまらなく感じるところが多いと思う。
タイトルへの答えとしては、東大生は安定志向なので、今の時代に一番安定しているコンサルを目指すから。なぜコンサルが一番安定していると言えるかというと、終身雇用の前提が崩れた今、転職市場で評価されるスキルが若手のうちから身に付き、また都内で十分に生活できる年収1千万に若手のうちに達するから。さらに、コンサルの採用面接では会社でやりたいことを過度に聞かず、地頭のよさで評価するなど、他業種での採用面接と違い、変な採用面接になりにくいという一助になっているらしい。
しかし、この本で言いたいことは、「成長」に囚われずに自分が納得する働き方をするにはどうすればいいかだった。それを説明するために、
- 終身雇用の前提が崩れ、転職することが自然になった現代では、就活で選ぶのは将来転職で困ることのないように「成長」できる会社。
- サッカー選手であっても、サッカーの技能の向上だけではない「成長」を求めて、自己啓発本を読んだり、書いたりしている。(野球選手でそうやってるのを聞かないのと対照的だと思った。)
- コンサルが書いたベストセラー本の簡単な内容や、コンサルなら成長の機会が十分に与えられていることの紹介。
今社会で求められている(?)「成長」や転職市場、コンサルについて興味がある人なら面白く読めるはず。けど、タイトルへの答えを知りたいだけだと、ダラダラと関係ないことが多く書かれているので、つまらなく感じるところが多いと思う。
バフェット・クラーク、『史上最強の投資家 新・バフェットの教訓 時代の激流を味方にする135の流儀』、徳間書店
8/13読み始め、8/16読了。2008年に発売された『逆風の時でもお金を増やす125の知恵』の増補版をイメージしてたけど、書かれている内容は新しかったので、違った。IT銘柄を買わないことで有名だったバフェットがアップルを買った理由、暗号資産に関する意見、引退後のことなどが書かれていて、2025年最新の本だったという印象。ただ、内容としては他のバフェット本のほうがよかった。
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