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8月にarXivに投稿された論文で気になったものをまとめた。

徐々に更新していきます。

2108.01117 

Renormalization Group Flows on Line Defects
by Gabriel Cuomo, Zohar Komargodski, Avia Raviv-Moshe

概略:
line defectを持つDCFTのg関数の単調性を示した論文。繰り込み群のスケールにdilatonの寄与をうまく入れることで、g関数の変化をdilaton依存性を持つstress tensorの2点関数の期待値で表し、単調性を示している。
 

2108.01695 

Analyticity and Unitarity for Cosmological Correlators
by Lorenzo Di Pietro, Victor Gorbenko, Shota Komatsu

概略:
dS時空上の場の量子論に関する論文。特にlate time correlatorに関してEAdSの場合からの解析接続やらなんやらをきちんと調べている。いろいろ未解決問題が残っているので、今後の進展がすごく気になる。
 

2108.07204 

Quench Disorder and Scalar Field Theory in the Presence of Boundary
by Rajesh Kumar Gupta

概略:
自分の論文が引用されていたので、ざっと眺めてみた。BCFT、特にfree scalar、においてランダムな相互作用を入れて、ε展開で固定点を調べている。
 

2108.06579 

Boundary Conformal Field Theory at Large Charge
by Gabriel Cuomo, Márk Mezei, Avia Raviv-Moshe

概略:
large charge expansionという手法をBCFTに拡張した論文。bulkのlarge charge operatorをboundary operator product expansionで展開したときのlowestなboundary operatorのconformal dimensionを求められているみたい。
 

2108.08308 

Product of Random States and Spatial (Half-)Wormholes
by Kanato Goto, Yuya Kusuki, Kotaro Tamaoka, Tomonori Ugajin

概略:
canonical thermal pure quantum stateを重ねた状態を調べ、最近のwormholeとの関連を議論した論文。Island関連論文だけど、あまり重力のことは出てこない。
 

2105.08729 

Volume complexity for Janus AdS_3 geometries
by Roberto Auzzi, Stefano Baiguera, Sara Bonansea, Giuseppe Nardelli, Kristian Toccacelo

概略:
自分の論文が引用されていたので、ざっと眺めてみた。Janus geometryでsubregion complexityを計算した論文。
 

2108.09318 

No Page Curves for the de Sitter Horizon
by Joshua Kames-King, Evita Verheijden, Erik Verlinde

概略:
dS時空のcosmological horizonに対して、island公式を適用しようという論文。1年くらい前に似たような論文は出ているが、熱浴をfuture infinityに付け加えてたりするのが新しいみたい。ざっと眺めた程度なので、あまり詳細は理解していない。
 

2108.10345 

Looking for (and not finding) a bulk brane
by Wyatt Reeves, Moshe Rozali, Petar Simidzija, James Sully, Christopher Waddell, David Wakeham

概略:
BCFTがどのようなときにholographic dualを持つかその条件を調べようとした論文。ざっと眺める限り、そのような条件を予想してみただけで、証明とかそういうのはなかった。やはり、boundaryがあると、boundaryなしのAdS/CFTの結果を微修正するだけではうまくいかないんだなぁと。
 

2108.11416 

Numerical Bootstrap in Quantum Mechanics
by Jyotirmoy Bhattacharya, Diptarka Das, Sayan Kumar Das, Ankit Kumar Jha, Moulindu Kundu

概略:
Slackで話題に上がっていたので、読んでみた。任意の演算子とハミルトニアンの交換関係が消えるように状態を選ぶとする。そして、演算子として x^t、x^t p と選んで、式をいじると、エネルギーとポテンシャルの関係式が得られる。この方程式を用いて「bootstrap」をしてエネルギー固有値などを求めているように見えるけど。うーん、あんまり動機とか何を求めたいのかあたりがよく分からなかった。